世界的経済不況が起きた意味(メッセージ84)
2008年9月21日
今日は、サブプライムローンの破綻(はたん)に端を発し、世界的経済不況がおきた意味についてお話したいと思います。
これらの現象は、霊的に見れば必然であり、自ら作り上げた経済システムを上手に活用できずに、振り回されてしまった結果と言えるでしょう。
そして、それは同時に一つの時代が終わり、新たな時代へと移行するための序章とも言えるものなのです。
今までは、世界経済の中心とも言えるアメリカ主導型の構造により世界は繁栄してきました。
反発する国も多く、色々な問題を抱えつつも、アメリカは世界をリードする役割を担い、こなしてきました。
彼らを支えてきたものは『経済力』と『軍事力』が主であるといえるでしょう。
そんな物質至上主義の象徴とも言えるアメリカが経済的に衰退すると言う事には、どのような意味が含まれているのでしょうか?
何だかんだと言いながらも、アメリカに依存している国は今でも多く存在していると思われます。
それらの要求を調整しながら何とかバランスを保とうとしてきたのが今までのアメリカの姿です。
そして疑問を持つ事も無く、『世界の秩序を護るのはアメリカの義務である』と信じて務めてきました。
確かに、そのような綺麗(きれい)ごとだけではなく、自国の利益を優先的に考えて動いてきた部分も多々あるのでしょうが、それでもやはり、彼らアメリカ国民が担ってきた役割は大きいと言えますし、それら『アメリカ主導型社会』は世界にとって必要な経験であったと言えるのです。
ですが、ここに来てアメリカ経済が危機的状況に陥(おちい)り、それが世界的に影響を被(こうむ)っているのが現状です。
これはただ単に、アメリカの経済運営の失敗と言うだけで片付けられる問題ではなく、世界的な『アメリカ依存からの脱却』を意味しています。
一部の先進国と言われる国では、協力関係を築くという形で『対等なお付き合い』を実現してきましたが、まだ、発展途上国や後進国などは、力も発言力も弱く、他国からの援助を必要としています。
ですが、そこで問題が発生したのです。
過剰な援助が与えられた事による弊害(へいがい)が発生したのです。
困った事があれば、裕福な国が『援助してくれる』という依存した考え方を植えつける結果となってしまったのです。
本来であれば、自立する事を考え、対等なお付き合いの実現を目指して努力する必要があったのです。
もちろん、自立する方向で努力を続けている国々もありますが、依存体質から抜け出せずにいる国があるのもまた事実なのです。
そして、アメリカが繁栄し続け、先進国が好景気のままでいては、その路線から転換する事が難しいのです。
世界的に不況になる事により、他国を援助する余裕が無くなる事で、強制的に自立する事を考えなければならなくなる状況に追い込まれる必要のある国が、それだけ沢山あると言えるのです。
これらの現象は、先進諸国にとっての教訓ともなる経験であり、庇護(ひご)するものと庇護されるものと言う関係を築くのではなく、対等な関係を築き、価値観を共有し、共に繁栄してゆく考えに改める必要があるのです。
今までは、与える者と受ける者という対極の存在として接し、『自立に向けての成長を促す』という事に意識が向かっていませんでした。
それはとても大きな問題であり、霊的成長を停滞(ていたい)させてしまう要因となるものです。
それらの流れを転換させるための経済破綻なのです。
それとは別にもう一つの意味があり、『物質至上主義からの脱却』という意味も含まれているのです。
今の地上界は極端な物質主義に陥り、酷(ひど)くバランスを欠いてしまっている状態なのです。
崩れてしまったバランスを取り戻すために、過酷な経験を強いられているのです。
決して『物質=悪』というわけではなく、バランスを保つ事が大切なので、勘違いをなさいませんように。
物質と霊が共に正常に機能していれば何も問題は起きないのですが、一度バランスを崩せば物事はスムーズに運ぶことなく滞(とどこお)ってしまうものです。
ですから、今の状態から回復するためには、『物質<霊』でも無く『物質>霊』でも無く、『物質+霊』である必要があるのです。
今まで見過ごしてしまった問題に目を向け、真摯(しんし)に取り組む必要があるのです。
どこか一国の責任ではありません。
全世界が己の問題として考える必要があるのです。
何故なら、今目の前にある問題は自らが招き寄せたものであり、行動の結果としてもたらされたものだからです。
正に今、世界中の国々の人々が『自ら蒔いた種を刈り取って』いる最中なのです。
『因果応報』なのです。
これらの事を踏まえて、どのような対応が必要であるのか、皆様一人ひとりが考える必要があるのです。
国が抱える問題は、皆様一人ひとりの問題でもあるのですから。
政府に依存しているだけでは解決しない事をよく覚えておきましょう。
そして、これからの未来は皆様の手の内にあるのだということを忘れないで下さい。
皆様の行動如何(いかん)によって、未来は大きく姿を変えるのです。
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今回のメッセージは、アメリカのサブプライム問題に端を発する、世界的な景気後退局面を霊的な視点から捉えた意味合いについてです。
アメリカの代表的な投資銀行の一つであったリーマンブラザーズが破綻し、世界最大の保険会社AIGはアメリカ政府の公的管理下に入りました。
危機はアメリカ一国に止(とど)まらず、欧州諸国をはじめBRICsと呼ばれる経済成長著(いちじる)しい新興諸国にも、深刻な悪影響を及ぼしつつあります。
特に上海総合株価指数がピークから(十一ヶ月で)約七割下落した中国や、RTS指数がピークから(四ヶ月で)約六割下落したロシアなどは、とりわけ顕著(けんちょ)な影響が表れていると言ってよいでしょう。
もっとも、中国については既に【中国とチベット】で取り上げておりますが、中国もロシアも共に幾つもの問題を抱えていて、遠からず反動が表れる可能性はありました。
しかし、その時期が奇しくも世界の景気後退に重なってしまいましたので、経済的な停滞の影響はより厳しいものとなるでしょう。
さて、以前【バチカンの拠点が開放される理由】で取り上げたように、現在バチカンの拠点を解放する活動が活発に行われております。
世界はこれから『アメリカによる秩序』、つまり物質至上主義的思考の限界を知り、自分自身の拠(よ)って立つ礎(いしずえ)を失って、不安と不信と混乱に囚(とら)われてしまうでしょう。
そこで、なぜ今バチカンの拠点解放なのか——その点を深読みした時、霊的対象に人々が目を向けるきっかけとして、物質重視の秩序が乱れる必然性はあるように思います。
どちらが原因でどちらが結果かはさておいても、今回の世界同時不況を通じて、欧州の中から霊的な側面に焦点を当てる動きが活発化し、それが『アメリカによる秩序』後の新たな世界秩序を構築する上で活かされるでしょう。
ただし、バチカンの拠点解放は未だ不十分であり、拠点開放にともなって霊界から欧州の人々へ向けた霊的アプローチが活発化されて後、徐々に欧州の人々に霊的対象への関心が根付いてゆく——一筋縄では実現できない遠大な計画ですから、当初の段階で欧州諸国の人々が主導的な役割を担うのは難しい気もします。
ですが、その様な時だからこそ、太古より霊界と地上界を繋ぐ拠点であった私たちの国、日本の中から、世界に平和と安寧(あんねい)をもたらす新たな秩序の原型が現れるのではないか——そう考えております。
日本は世界に先駆けてバブル経済の崩壊と失われた十年を経験し、この度のサブプライム危機で受けた痛手も比較的軽微なものに止まっております。
以前「日本はアジアの実践的先駆者たれ」と理想を掲げた外務大臣がおりましたが、『アメリカによる秩序』崩壊後の混乱期の世界を主導するだけの国力と、経験と、能力を備えた国家は日本以外にないのではないかと思えます。
もちろん、それは『アメリカに代わって日本が世界秩序を担う』という意味ではなく、『自由と繁栄の弧』に見られる価値観外交の積極的推進が、対等な国家関係構築と価値観の共有によって、世界秩序を各国が共同で維持する体制を育む礎になるということです。
キーワードは『自立』、『価値観の共有』、そして『バランス感覚』です。
長くなりましたが、最後に、外国の出来事は私たちの日常生活に大きな影響を及ぼすという事実(原油などの資源価格高騰(こうとう)が物価を押し上げ、危険な輸入食品が生命を脅(おびや)かし、海外からの人の流入が治安の悪化に繋がるなど)を改めて強調しておきます。
特に有権者の皆様には、国際情勢の変化が私たちの生活にどのような影響をもたらしているのか、その関係性と影響力について考えを深めていただければと思います。
関連するメッセージ
(過剰な援助が依存心を生み、自立心を萎(な)えさせて霊的成長の機会を奪ってしまう弊害について)
(物的存在への偏重も、霊的存在への偏重も問題で、双方のバランスを保つのが好ましいでしょう)


